長寿菌からデブ菌までわかる!?腸内細菌とその検査方法
最新の科学の力によって腸の働きが人体に大きな影響を与えるということがわかってからというもの、腸内フローラが注目を集めています。
腸内フローラはどのような状態が理想なのでしょうか。腸内フローラは、どのように検査することができるのでしょうか。
今回は腸内フローラの検査方法をお話ししたいと思います。
腸内フローラとは?
腸内フローラは、腸内の細菌叢(さいきんそう)のことです。腸内フローラについては以下の記事に詳しくあります。
腸内フローラという言葉を初めて聞いた方、腸内フローラを聞いたことはあるが詳しくは知らないという方、腸内細菌としてどのようなものがあるのか、その理想的な比率がどのようなものかを知りたい方などにはオススメです。
フジテレビでも取り上げられた長寿菌とは?
長生きをする人は、腸内環境がよいです。先日のフジテレビの『その原因、腸にあり!』でも取り上げられました。
では具体的に、長生きする人の腸内にはどのような細菌がいるのでしょうか。
それが長寿菌と呼ばれるものです。 長寿菌とは、腸内の善玉菌を代表する、大腸菌とビフィズス菌のことです。
デブ菌とは?
こちらもフジテレビの同番組内で取り上げられたもの。
ファーミキューテス菌というものがデブ菌と呼ばれているもので、これが多いと脂肪の消化が阻害されてしまい太りやすくなります。
腸内細菌はどうやって検査する?
腸内には100兆単位の腸内細菌が住み着いています。
その腸内細菌は善玉菌・悪玉菌・日和見菌の三種類に分類されます。そして腸内細菌の比率としては善玉菌:悪玉菌:日和見菌の比が2:1:7が良いと言われています。
自分の腸内細菌が正常なのかどうかを検査するには、どのような方法があるのでしょうか。
腸内細菌を検査する方法は便の検査
腸内細菌を調べる一番簡単な方法は便を検査することです。なぜ便を見ることで腸内の細菌の状態がわかるのでしょうか。
それは、便の構成によるものです。便は80%が水分ですが、その残りの20%のうち、3分の1が腸内細菌、3分の1が食べカス、3分の1が腸の粘膜なのです。そのため、便を調べることによって腸内フローラの状態がどのようになっているかわかるのです。
便をどうやって検査するの?
検査をするためにはまず便を採ります。そして、便の中に含まれている腸内細菌を培養することで腸内細菌の状態を検査します。培養することで腸内細菌が増え、どのような腸内細菌が体内にあるのかについてわかるのです。
培養する過程において80%は培養できないことからまだまだ技術として完成度が高いとは言えないですが、今後その精度はどんどん上がっていくでしょう。
腸内細菌叢の検査でわかること
先ほどお話したように、腸内細菌叢の検査で、体内の腸内細菌がわかります。培養できない菌もまだあるのですが、腸内フローラ検査によって様々なことがわかります。
腸内フローラにおける善玉菌と悪玉菌の割合
腸内細菌叢を検査することによって、自分の腸内にいる善玉菌と悪玉菌の比率がわかります。善玉菌はビフィズス菌から、悪玉菌はクロストリジウム菌から、その比率を計算します。
腸内細菌の比率は善玉菌:悪玉菌:日和見菌が2:1:7が正常時なので、その割合より悪玉菌が多ければ腸内環境が良くないということになります。
便のPH値
便は腐敗菌があるほどPH値が上がると言われています。この腐敗菌は悪玉菌が多いと出来てしまうので、PH値が低く、弱酸性であれば腸内環境も正常であると言えるでしょう。
腸内フローラが悪化すると宿便が増える?
宿便とは?
宿便とは、腸内に溜まって排泄されていない便の事です。
通常状態でも宿便は3−5kgあると言われており、便秘の人はより体内に宿便があると考えられます。便秘の人は排泄されるべき便が人よりも腸内にとどまっている状態のためです。
宿便を解消すれば体重が減る?
では、宿便を減らすことができれば体重を減らすことができるのでしょうか?答えはYesです。
しかし、よくある広告のように、宿便3−5kgを出せば体重が3−5kg減る、というような単純なものではありません。
宿便とは、体内で排泄されていない便ではあるのですが、これから正常に排泄されるような菌も含んでいます。そのため、便秘で宿便の多い人であると言っても、それを出し切ることで落とせる体重はおそらく2kg程度です。
しかし、ダイエットをする人であればわかりますが、宿便を減らすだけで2kgも減らせるのであれば、相当効果があると言えます。
10項目簡単腸内環境チェック
便を使うことで腸内細菌をチェックすることは可能ですが、この方法は手間や時間がかかります。簡単に自分の腸内環境が正常かどうかを確かめるためのチェックリストを作りました。
- 週に3度以上朝ごはんを抜く
- 就寝時間や起床時間が日によってバラバラである
- 仕事などでストレスを感じることがよくある
- 1日にほとんど野菜を摂取しない
- 3日以上便が出ないことがある
- 週に4日以上飲酒をする
- 運動をほとんどしない
- おならの臭いが気になる
- 便の色は黒ずんだ色だ
- 1日に5本以上喫煙をする
何個あてはまるでしょうか?
この10個のうち、当てはまるものがある方は腸内環境に悪い生活をしてしまっていると言えるでしょう。3日以上便が出ないのは便秘の指標となっています。
このチェックで3個以上のチェックが付いてしまう方は、次をチェックして、自分の悪化している点を把握して改善してください。
あなたはどのタイプ?便の形でわかる腸内環境
便のタイプには大きく分けて4つのタイプがあります。それぞれの便のタイプにより、腸内環境が抱える問題点も異なるので、自分のタイプをチェックして、問題点が何であるのかを見てみましょう。
バナナ便
理想的な便の形。善玉菌が優位。 問題点:異常はほとんどないでしょう。
コロコロ便
便が硬くなっている状態。水分が少なく、悪玉菌が優勢である状態。 問題点:悪玉菌が多く、食物繊維や水分の摂取量が少ない。
ヒョロヒョロ便
便が細長く出ている状態。水分が多く、便がしっかりと形成されていない。 問題点:筋肉が不足している。
ピシャピシャ便
便の形成がほとんどされておらずほとんどが水分であるお状態。 問題点:悪玉菌が優勢で、ストレスも溜まっている。過敏性超症候群の可能性もある。
腸内環境を改善するにはどうすればよい?
自分の便のタイプによって様々な腸内環境の問題点があります。それでは、腸内環境はどのようにして改善することができるのでしょうか。
腸内環境の改善については 以下の記事に詳しく書いてありますのでぜひご覧になってください。